嗚呼、うんこ。毎日律儀に腸のコンディションを教えてくれるうんこ。「うんこ好きなんだよね」と言ったら「変わった性癖をお持ちですね」って思われてしまう悲しきうんこ。あなたの良き隣人、うんこの声を代弁せずにはいられない。
うんこ(便)というと、巷では散々な言われ方をしている。
- くさい
- きたない
- アイドルはうんこしない
いや、うんこしないアイドルなんかいたら、デビュー前に爆発してるから。汚いかどうかは個人の価値観だが、少なくとも臭いのは腸内環境が悪玉菌優勢になっているから。うんこ悪くない。腸内環境の管理が悪い。
ハードな感じのする「うんこ」でも、ちょっとマイルドな「うんち」でもいいけれど、便から読み取れる情報は多く、無視するなんてもったいない!
便の大半は食べ物以外の何か
食べ物は体内で様々な消化酵素によって分解されながら、約24時間(胃から小腸までに2~4時間、小腸で7~8時間、大腸で12時間)かけて栄養を吸い取られ、その残りが排泄される。
しかし、便の大半を占める水分(80%)を除いた固形成分に含まれる食べカスはたったの30%だ。あとの大半は、腸の内壁から剥がれた上皮細胞や、新陳代謝によって不要になった古い粘膜や、死んだ腸内細菌、生きている腸内細菌である。
そう、便とは腸内のコンディションがリアルタイムでわかる情報が満載なのだ。
便の状態とそこから読み取れる腸のコンディション
バナナうんこ
快感とともにうなぎのようにスルリと落ちる、毎日出したい理想的なうんこ。臭くないので出した後は爽快感だけが残る。水に浮かぶと最高♡
ガチガチ系うんこ
お尻が裂けるかと思うような圧迫感とともに、人の腕くらいのサイズが捻り出たかと思って見ると意外とそうでもなくてガッカリするうんこ。多くの場合出すのにかなりの気合いがいる。腸内環境が乱れている場合は臭い。ツンとするようなにおいがする。ただの水分不足ならそこまでにおいはしない。とりあえず無事に出たことに安堵するうんこ。

サプリなんかを買って慌てて本格的な腸内環境のケアをしなくてもいい、という意味。別に流さなくていいというわけではない。上記のとおり水分不足からくる一時的なものであることもあるので、とりあえずまずは食物繊維と水分をしっかり摂って様子見。においがキツい場合は、慢性的な便秘中もしくはこれから慢性的な便秘に発展する可能性が高いので、とりあえず水分補給がてらいつものジュースに乳酸菌飲料を取り入れてみては?
ひょろひょろ系うんち
めちゃくちゃ踏ん張っているのに、寝てる間にお尻にノズルでもつけられたかと思うくらい細いのがポチャンポチャンとしか出ないうんち。これが出る時は大体前後で臭いおならがすごい出る。お尻がバカになるくらい出る。1速で激チャしているような感覚。本当にもう出ないのか不安でやめ時を決めづらいうんち。これも多くの場合、モワッとしたような臭気を放つ。ひょろひょろのくせに!

体臭が気になるのも、おならがたくさん出るのも日常生活になにかと支障があるのでプロバイオティクスやプレバイオティクスをしっかり摂って腸をケアしよう。
リキッドうんち
お尻にミスファイアリングシステムが搭載されたかと思うくらいのすごい音とともにスプラッシュするうんち。多くの場合、前兆に腹痛を伴うので我慢できない。何でもない平凡な日常の中で全身全霊で神に祈る数少ない瞬間。臭気も強く拡散力がすごい。跳ね返りが油断できないが、死線ではそんなことも言っていられず、開放の直前コンマ1秒でトイレットペーパーを便器に仕込めるかが勝負の分かれ目。

ストレス源にアプローチして問題を直接的に解決するというのは往々にして難易度が高いので、ここはプロバイオティクスやプレバイオティクスをしっかり摂って腸に幸せホルモンセロトニンをじゃぶじゃぶ分泌してもらって中から解決しよう。前者にはがんばっても解決できないかもしれないというギャンブル的要素があるが、後者は違う。ケアすればした分だけセロトニンで返してくれる。
ドボドボうんち
リキッドうんちの予感をムンムンさせておきながら、リキッドうんちほどの腹痛を伴わないので、「今日は俺の勝ちだぜ」って余裕ぶっこいてトイレットペーパークッションをセットするも、中に混ざったヘヴィーな弾がトイレットペーパーを突き破り、比較的大惨事になりがちなうんち。開放と同時に「あっ!」と思うも時既に遅し。

経験上、これが朝に出ると終日お腹の不調と臭いおならと格闘しなければならなくなることが多い。ヒヤッとする瞬間もあって本当に困る。そういう時はすぐに乳酸菌飲料を飲むと1~2時間で治まることが多く、何度も助けられたものだ。乳酸菌飲料の酸っぱさの元である乳酸には、腸内のphを酸性にするはたらきがあり、それによってなう猛威を奮っている悪玉菌の活動を抑制しながら善玉菌の働きを活発にするという効果が期待できる。
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↑そういう時によくお世話になっていた乳酸菌飲料。巷にある乳酸菌飲料は全部飲んだけどコレが最強だった。人工甘味料も入っておらず、俺の中では鉄板アイテムだった。今はあまり自販機で見かけなくなったが、ぜひともあちこちの自販機で販売してほしい一品。
おわりに
腸はどんな時でもあなたの味方だ。そして、このサイトの各所で言っているように、ストレスフリーで効率的に幸せに生きていく上で何よりも重要な器官であると言ってもいい。まだまだ腸や腸内細菌のはたらきは完全には解明されていないが、脊髄と同じくらいに神経細胞が集中していることや、免疫細胞の6割が集中していることからも、まず雑に扱っていい器官ではない。テンション上げたいなら腸、健康でエネルギッシュでいたいなら腸、といってもいいくらい万人共通のコアである。
便は、そんな腸から定期的にに届く、自らのコンディションを知らせる手紙といえる。無視しちゃダメ。まじまじと見なくてもいいけど、意識はしたほうが腸との付き合いはより簡単になるだろう。今何か心身の不調を感じている人は、薬局に走る前にまずは次回の便をチェックしてみてはいかがだろうか?
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